「優勝を支えた言葉 “情熱と挑戦”
(NHK・TVのインタビューに答えて.ファイナルホールNo.18のグリーン上で)
97’日本女子オープン 優勝インタビュー
優勝!本当に夢みたいです。実は、この大会の2〜3週間前に私が関係している会社をやめる人から「かって岡本さんが言われた“情熱と挑戦”という言葉が心に焼き付いています。これからの人生の糧にします」と言われました。この時、私は頭をガーンと殴られたような気持ちになりました。昔、私が何かの取材の際に答えて“情熱と挑戦”と言う言葉を使ったのを彼は覚えていたのです。その後、私は、この言葉を頭にたたきこんでプレーしました。なぜ、この言葉が脳裏に深く刻み込まれているのか自分自身でわかりませんが、これからもプロ・ゴルファーとして続けていく限りは、この言葉を深く胸に抱いていきたいと思っています。この気持ちを持ってから少しゴルフらしさを取り戻せたのが実情です。
今年の大会ではフェアウエーも狭くラフが深いため一球一打に集中することができました。総てのショットに妥協せず、決めた一点にフォーカスを絞ってプレーできたのが、よい結果につながりました。ただ、あのあたりに落とせばいい、といった安易な感じでショットすることはありませんでした。狙ったポイントになんとしても落とすんだと言う気持ちでプレーしました。優勝は4〜5アンダーくらいと予想していましたが実際には少し違いました。今週はアプローチとパットが、よくありませんでした。東広野のように、タフなコースになると深いラフであろうが、なかろうが非常に微妙なショットが要求されます。とくに東広野のグリーンは、どこにのっても3パットの危険が待ちかまえています。
最終日のプレーを振り返りますと、具さんが出だしの1番ホールでダボにした時に気分的に少しラクになりました。しかし、よしいくぞ、と言う攻めの気持ちでなく、このコースは一つや二つ余計にすぐたたいてしまいますので気持ちを鎮め、むしろ守っていく気持ちでプレーしました。2番でバーディをとった時も、これまでの私のゴルフで経験したことがない、と言えるほど自分を戒める気持ちで18ホールを回りました。このむずかしい設定の東広野で戦い、私の年齢も含めて私が優勝したことを他の女子プロが何を考え、何を感じとってくれるかが、これからの日本のゴルフ発展のためにも大切だと考えます。
参加選手全員が今後のプレーに、このコースで戦って得た貴重な経験を、どのように活かしていくか。大きな期待を持って見守りたいと思います。私個人のことにふれるなら、今回の優勝で、全盛期のレベルまで再び持って行けるだろうか、まだまだプロ・ゴルファーとしてやっていける、との自信のようなものも湧いてきました。プロ・ゴルファーを続ける、続けないを決断するのは自分自身であることをも、この優勝ではっきりと感じることができました。ただ正直に言って女子オープンの二回目の優勝は自分として90%以上は無理だ、と思っていました。しかし優勝できました。ありえないことが努力と気持ちの持ちようで、実現することが、今回の優勝で得た最大の収穫です。若い女子プロから「岡本さん!ゴルフは50歳からですよ」と言われました。これからもシーズンを通して今回だけの優勝に終わらずに2〜3勝はできるようにしっかりと目標を立てて“情熱”を持って“挑戦”していきたい、と思っています。最後に終始、変わらぬ声援を送って頂いたファンの皆様、ボランティアの皆様、大会関係者の皆様、有難うございました。(岡本綾子オフィシャルホームページより)
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